手書き風の迷路を趣味で作っています。
子供のころから迷路作りが好きでした(そういう子供って結構いますよね)。大人になって、そのころの楽しくて夢中になった気持ちを思い出して、またちょっと迷路作りで遊んでみようかと思ったのです。
「手書き風の迷路」というのはどういう意味で言っているかというと、イラストとして描いたおおざっぱな外枠の中を迷路形式の線で「機械的に埋めた迷路」ではなく、迷路の通り道やその境界線を線画のように生かしてモチーフを表現しつつ、袋小路を端からひたすらたどるだけの退屈な作業にならない、迷路としてのおもしろさ(描くときも、解くときも)を無くさないように工夫しながら描いたもの、という意味のつもりです。「機械的に埋めた迷路」には作る立場でも解く立場でも、子供のころから不思議とあまり魅力を感じなかったんです。
ところで、大人になってからの迷路作りの最初の段階では紙の上に本当に手書きすることから始めたのですが、コンピュータで扱えるようにデータ化してみようと思いつきました。データ化すれば、他の迷路好きな人にも見てもらえるかもしれないし、修正したり色を付けたりすることもできるので、迷路作りの楽しさの幅が広がると考え、紙に描いた迷路をスキャナで読み取って、画像データ化するようになりました。実は、画像データ化することで、迷路の不具合(ゴールまでの通路がない!2通りの正解ルートがある!)を発見するのにも役立ったのですが、そのことについてはまた別のところで。でも、画像データにしただけだとどうしても手書きの荒い感じが残ってしまうし、画像データでは修正できる範囲にも限界があります。
そこで、画像データ化をさらに進めて、ドローツールで編集できるようなベクターデータにしてみることにしました。これならデータ化したあとの編集も楽だし、線もきれいなので、「手書き風」の味を残しつつ、迷路それ自体を作ることに集中できるかなと思ったのです。
ドローツールとしては、Inkscapeというフリーソフトを使ってみました。ネットで検索すると、ビットマップ画像のトレース機能(これがあれば、手で描いた迷路画像も滑らかな線にしてデータ化できます)がしっかりサポートされていそうだったので。このInkscape、とにかく機能が充実していて、使い方に慣れるまでちょっと時間がかかりましたが今は楽に操作できています。
というわけで、迷路を作ること自体が好きなのでこっそりやってますが、もしたまたまここの存在に気付いていただけて、迷路を解くほうの楽しさも味わっていただけたならうれしいです。